信達三十三観音霊場満願と本尊御縁日

本日は観音縁日というありがたい日にあたり、

これまでお参りしてまいりました信達三十三観音霊場、

無事に満願を迎えることができ、その報告法要ともなりました。

振り返りますと、二年ほど前から、弟子や信者の皆さまとご一緒に、

無理のないペースで一ヶ寺一ヶ寺、観音さまに手を合わせてまいりました。

急ぐことなく、その時々のご縁に導かれるように歩んできた巡礼でしたが、

昨日、最後のお参りを終え、ひとつの区切りをいただくことができました。

この間には、一人の弟子の歩みも重なっております。

関西の頃から指導してきた者が、三年前にこの福島の地に移り住み、

僧侶の道を志しました。日々の仕事をしながらも修行を続け、

四度加行という厳しい行を経て、昨年十二月、

無事に真言宗の僧侶となることができました。

その修行の期間は、まさに一心に打ち込む日々でしたので、

観音巡礼も一年ほどお休みしておりましたが、

今年に入ってから、また少しずつ再開することができました。

信達とは、旧信夫郡と伊達郡を合わせた呼び名で、

この地域にはたくさんの観音堂やお寺が点在しております。

どのお堂にも、それぞれの縁起があり、

小さい所はご近所の方々でしっかりと堂守をしている。

地域の方々が長い年月をかけて大切に守ってこられたことが、

お話をお聞きしてひしひしと伝わってまいりました。

福島は、人口に比べて寺社の数がとても多い土地です。

さらに小さなお堂や祠まで含めますと、本当に多くの祈りの場があります。

その中でも観音さまをお祀りするお堂が一番多いそうですが、

近年は老朽化も進み、維持が難しくなっているところも少なくありません。

だからこそ、今こうしてお参りできること自体が、

決して当たり前ではない「ありがたいご縁」なのだと、

あらためて感じさせていただきました。

さて、昨日お参りしたお堂の近くに、ちょうど筍が出ておりました。

これも満願のお祝いのように感じられ、ありがたく頂戴してまいりました。

本日の観音縁日に、本尊さまへお供えした後に

味噌汁にして皆さまと一緒にいただきました。

仏さまにお供えしたものを分かち合うというのも、

ひとつの尊いご縁であり、心も体も温まるひとときとなりました。

満願と申しますと「終わり」のように思われがちですが、

実はここからがまた新しい始まりでもあります。

このご縁を大切にしながら、今後は当山の行事として、

観音巡礼を皆さまと共に歩める形で整えていきたいと考えております。

車の手配など課題もございますが、それも含めてご縁に任せつつ、

無理のないかたちで進めてまいりたいと思います。

この巡礼が、皆さまにとって心を整え、観音さまとのご縁を深める

ひとつの機会となれば、これほどありがたいことはございません。

合掌

梁川白根地区の長谷寺観音〜第31番札所

通称〜せいたか観音。3メートル越えの十一面さま

霊山掛田地区の千尋寺観音〜第28番札所

梁川八幡地区の竜宝寺観音〜第33番札所