きゅうり封じ祈祷会

夕方には雷こそ鳴れど、雨はほとんど降らず。

連日のように気温も高く、まさに茹だるような暑さが続いております。

さて、当院ではこの時期の恒例祈祷として、今週末 7月26日(土) に

「牛頭天王(ごずてんのう)きゅうり封じ」13時半より厳修いたします。

きゅうり封じは、全国のさまざまなお寺で夏の時期に行われており、

一度は耳にされたことがある方も多くいらっしゃるかもしれません。

この牛頭天王という神さまは、非常に由来が複雑な神様で、

神仏習合があたりまえであった時代には、日本全国にわたり広く信仰され

人々の祈りの中心的な存在でもありました。

もともとは疫病神としての性格が強く、その強い力を恐れ敬いながら、

逆にそのお力をもって、疫(えやみ)を封じる神として

とても大切にお祀りされてきたのです。

当院でのきゅうり封じでは、天王さま(牛頭天王)に胡瓜をお供えし、

その本地仏である薬師如来さまをご供養いたします。

お供えした胡瓜には、お薬師さまの薬壺より生じた

「妙薬の力」が込められており、ご祈祷ののち、

参拝の皆さまにはこの胡瓜をお持ち帰りいただいております。

そしてご自宅で召し上がっていただくことで、

無病息災・健康長寿を祈念するものです。

古来より、胡瓜をお供えしたり、土中に埋める、

そうした素朴ながらも深い祈りが、この風習には込められております。

牛頭天王や薬師如来についてはまた別の機会にあらためて

お話しできればと思っております。

暑さ厳しき折、どうぞご自愛のうえ、

お参りくださいますようお待ちしております。

合掌

写真)

当院の目と鼻の先ほどに鎮座する八雲神社(旧天王社)

同日こちらも夏祭りが執り行われます。