暑い日は熱い火で‥不動尊ご縁日
本日は、お不動さまのご縁日にあたり、護摩供を修行いたしました。
日本全国、連日の猛暑が続いておりますが、
福島も例外ではなく、特にここ伊達市梁川は本日はなんと39.5度。
猛暑を通り越した、まさに酷暑でございます。
こんな日は「さらにお不動さまの火で熱くなっていただきましょう!」
いえいえ、冗談です。笑
もちろん、護摩修行は我慢大会ではありませんのでご安心ください。
実は3年前、あまりに暑すぎる当地の気候と堂内の気温対策として、
エアコンを設置いたしました。
とはいえ、護摩焚きの日だけは本堂のエアコンは使えません。
お堂が手狭なため、護摩の煤できっと故障しますよと
電気屋さんに注意されました‥。
さて、護摩といえば言わずと知れた、
皆さん大好きなお不動さま(不動明王)のお力をお借りするご祈祷です。
とは言っても西日本ではお護摩は比較的ポピュラーなイメージですが、
当地では「初めて聞いた」「テレビで見たことあります」
というお声をよくいただきます。
また、お不動さまについても
「聞いたことはあるけど、どんな仏さまかはよく知らない」
「仏さま?神さま?」というご質問も多く寄せられます。
ということで、ここでは専門的な内容は省きつつ、
お不動さまのことを少しだけご紹介させていただきます。
よくあるご質問はこんな感じです。
なぜあんなに怖いお顔をしているのか? どんなご利益があるの?
背中の炎はいったい何なの? ちょっと怖い感じですよね‥。など。
そんなイメージをお持ちの方が多いようです。
しかしお不動さまは実はとても慈悲深い仏さまなのです。
どんなに優しく説いても、誰の言うことも聞こうともせず
どうにもならないお手上げ状態な私たち(=衆生)を、
なんとかして力ずくでも救い上げようと、
あえて恐ろしいお姿をとっておられるのがお不動さまなのです。
右手の三鈷剣で、私たちの煩悩(貪り・怒り・無知の三毒)を断ち切り、
左手の羂索で、悪を縛り、人々を善き道へ引き上げようとされております。
そして背後の火炎は、煩悩を最後まで焼き尽くす智慧の光そのもの。
観音さまが母親なら、まるでお不動さまは厳しい父親のようです。
お不動さまのお経である『仏説聖不動経』には、こんな一節があります。
但衆生心想の中に住したまふ。
衆生の意に随って利益を作し、所求を円満せしむ。
お不動さまは、私たち一人ひとりの心の中にいらっしゃり、
その願いに寄り添い、叶えてくださる仏さまである、と説かれています。
お不動さまについて簡単にまとめましたが
少しでもご興味を持っていただけたなら幸いです。
当院では、毎月28日 午後1時半よりお護摩を修しております。
どなたでもご自由にご参座いただけますので、
どうぞお気軽にお参りくださいませ。
合掌
