処暑〜虫の声
先日、23日の甲子は二十四節気でいう処暑(しょしょ)にあたりました。
「処暑」とは「暑さが止む」という意味から名づけられたものです。
「処」という漢字は音読みで「しょ」、訓読みで「ところ」
などの読み方があり、「その場にとどまる」「一つの場所に落ち着く」
こんな意味を持ちます。厳しい暑さが峠を越えて落ち着く。
お盆が過ぎる頃からは、朝夕は少しずつ気温も下がり
些か過ごしやすくなってまいります。
とはいえ、近年は温暖化の影響でまだまだ厳しい暑さが続きます。
日中は相変わらず強い暑さで、本堂に供える仏花の百合などは、
蕾が開く前に枯れてしまうこともありました。
こんなことは今年初めてのことで、湿度の高さも例年以上に強く感じます。
それでも夕日が沈み夜には虫の音があちらこちらから聞こえてきます。
今もこうしてブログを書いている間にも、家の中にまで届くほど。
外ではきっともっと賑やかに響いていることでしょう。
夏の盛りを越える頃合いにあたる処暑ですが、
この時期は昔から台風が発生しやすいとされ、
特に9月1日頃は、二百十日(にひゃくとおか)と呼ばれ、
米農家にとって厄日とされてきました。
これは立春から数えて210日目にあたり、
ちょうど稲が開花し結実する大切な時期ですが、
台風の被害が農作物に甚大な影響を及ぼすことが多かったためです。
そのため農家では、この日を警戒の日として伝えてきたのです。
ただ、今年は台風も心配ですが今までの水不足の影響も心配ですね。
農作物が無事に実り、農家さんの生活や
多くの人の食生活を支えてくださることを願うばかりです。
合掌
