白露〜皆既月食

今日は二十四節気の第十五「白露(はくろ)」です。

秋分の日のおよそ十五日前、陽暦では九月八日ごろにあたります。

この頃になると、肌に触れる空気や朝夕の涼しさに、

すっかり秋の気配を感じます。

「白露」という名称は、朝晩の冷え込みが進み、空気中の水分が冷やされて

草木についた水滴が、朝日を浴びてキラキラ白く輝くことに由来します。

澄んだ空気の中に光る朝露は、まさに秋の趣を感じさせる光景です。

夜はじょじょに空気が澄んできてお月様もひときわ美しく見える季節です。

昨日ネットニュースで知りましたが、明日九月八日には、約三年ぶりに

日本全国で皆既月食が観測できるとのこと。

七日夕方に昇った満月が八日午前一時二十七分に欠け始め、

二時三十分から三時五十三分までが皆既食、

そして四時五十七分に部分食が終わるそうです。

この間、赤銅色に輝く月を眺めることができるでしょう。

まぁ時間的に夜中ですのできっと私は寝ていますが‥

見たい方は夜更かししてご覧ください。

今日では科学的に解明され、天体ショーとして楽しむ方も多いですが、

古来こうした日食・月食は天の乱れとされ、

国の災いや天変地異の前触れとして畏れられてきました。

文化の違いにより世界各地での受け止め方はさまざまですが、

好んで見るものではないと窓を締め切る国もあるようです。

ちなみに密教占星術でも日食や月食は吉兆とはされず、

慎むべき時と考えられています。

さて、九月は毎年あっという間に過ぎていくように感じます。

八月のお盆に続き、およそ一か月後には秋のお彼岸を迎えます。

気候もやや落ち着いてくるため、この時期から年忌法要などの

ご依頼もあったりで本日も一周忌と七回忌の法要を予定しております。

もっとも当院はご祈願中心の信者寺ですので件数は多くはありませんが、

こうしてご縁ある方々の大切なご供養を心を込めてお勤めしております。

合掌

↓画像は国立天文台から引用