敬老の日
私が若かった十代の頃は、親戚の50〜60代の叔父さん方を見ても
「お年寄り」「お爺さん」といった印象を持っていました。
ところが、いざ自分がその年齢になってみると、
周りを見渡しても同世代や60代の方々の多くは、とても若々しく、
昔のお年寄りのイメージとは大きく違っていることに気づきます。
医学の進歩によって平均寿命はぐんと伸び、
今では日本人の平均寿命は男性81歳、女性87歳といわれています。
特に女性は40年連続で世界一とのこと。本当に驚きです。
しかし決して病気が減ったわけではなく、
むしろ癌や生活習慣病などは増えていく傾向にあり、
特に癌は日本人の死因の第一位。
2人に1人は癌で亡くなるなんても言われています。
これは長寿になった為にこの様なデータになってるとも言えますが
矢張り健康寿命であることが大事です。
「ある程度まで生きれたら、できれば病気で苦しまず、ぽっくり逝きたい」
お年寄り同士が話してる会話でたまに聞きます。
たまに「ぽっくり地蔵」や「ぽっくり観音」といった御像も見かけますが
今の時代も昔もこの手のお願い事は変わらないです。
人は誰しも老い、そしてやがては死に向かって歩んでいきます。
お釈迦様も80歳で入滅されました。
避けることのできない理であり「生老病死」の道理そのものです。
高齢化社会となった現代、介護や孤独といった課題も増えてきて
最近の風潮では、残念なことに老いを「負担」として受け止めがちです。
今後、高齢化社会の中でさらに大きな課題になっていくことは必至ですし
私たち僧侶やお寺としてこのような問題にどう向き合っていけるか。
本日、敬老の日、ニュースを見ながらいろんなことを考えておりました。
余談ですが私の母は82歳になります。現在も旅館の清掃スタッフとして
午前中3時間ほどですが元気に働いています。
きっとこうやって健康でいられるのも、日々の仕事がちょうど良い適度な
運動と仲間とのコミニュケーションがストレス解消にも
なっているからと思います。それでも、「疲れた」という言葉は
日に日に多くなってきました‥。さぁ、ちょっと遅くなりましたが
今晩は母の好物、私が作る特製うどんを振る舞いたいと思います。
感謝の思いで。
合掌